オフィス・マサル・エモトで昨日開催した、講演会&セミナーをお伝えいたします。
4月2日(土)に開催された講演会と4月3日(日)に開催されたセミナーの様子も含めて、ポラック博士の来日中の出来事について、記させていただきます。
IHM総合研究所顧問
根本 泰行
ワシントン大学生物工学科教授のジェラルド・ポラック博士は、世界でもトップレベルの水の科学者のお一人であり、過去10年にわたって、毎年世界中から水の科学者・研究者が一堂に会する「物理学・化学・生物学における水に関する年次会議」の議長をされています。
また科学専門誌「WATER」の創設メンバー兼編集長もされてきています。
ポラック博士は、世界一流の科学者でありながら、故・江本勝会長の著書『水からの伝言』を高く評価してくださっています。
『水からの伝言』では、水にさまざまな処理を加えた後で、その水を凍結し、形成される氷の結晶の形を観察する実験を積み重ねることによって、「水はさまざまな情報を記憶する可能性がある」ということを示唆してきています。
『水からの伝言』は科学書としてではなく、一般の方に向けた啓蒙書として書かれたものであり、江本勝会長自身も科学者ではなかったため、この結果について、一部の科学者たちから、「水が情報を記憶するはずがない」「非科学的である」と言った批判を受けてきました。
ところが、ポラック博士が提唱している『第四の水の相』という新しい水の姿を考慮すると、「水には情報を記憶する可能性がある」ということが、極めて科学的に推測されるのです。
そのため、ポラック博士自身、江本会長の仕事に関して、「江本博士が始めたスピリチュアルな面での仕事と、私たちが行っている科学的な研究の間には、とても密接な関係があります。お互いにとてもよく対応していると思います」と言ってくださっています。
そこで、私たちオフィス・マサル・エモトとしましては、是非、一度ポラック博士に日本に来ていただいて、水に興味をお持ちの一般の方々や『水からの伝言』のファンの方々、そして仕事として水に関わっている専門の方々までも含めて、是非、多くの日本の方々に、『第四の水の相』についての講演をしていただければと思っておりました。
講演会の様子
会場は東京・浅草橋のヒューリック・ホールで、4月2日(土)14:30~18:30のポラック博士の講演会の来場者は200名余りであり、ほぼ満席の状態でした。翌3日(日)のセミナーは、10:00~18:30という長時間でしたが、こちらも満席でした。
ポラック博士の講演会の前半のセッションのタイトルは「『第四の水の相』とは何か?」でした。
ガラスの表面は水に濡れる(あるいは水に馴染む)性質があり、この性質のことを「親水性」と呼びます。逆にテフロンのフライパンやレインコートの生地などは水をはじく性質があり、「疎水性」と呼ばれます。
ガラス面や各種のゲル、あるいはナフィオンと呼ばれるポリマーの表面などの「親水性」の物質表面に、液体の水が接触していると、「親水性」の物質表面から、およそ0.1ミリメートル程度の厚さで、特殊な水の領域が形成されることをポラック博士は発見しました。水に溶解していたさまざまな分子や懸濁されていたさまざまな粒子が、この領域から排除されてしまうのです。
温度が摂氏零度以下になって、水が凍結して氷になる時には、水に溶解していたさまざまな分子や懸濁していたさまざまな粒子は氷の中に巻き込まれることなく、氷の結晶構造の外側へと排除されます。
何故かと言えば、水が凍って氷になる時には、六角形のとても美しく対称的な結晶構造を作っていくのですが、水以外の物質が氷の中に巻き込まれると、その部分で対称的な結晶構造が壊れてしまい、秩序が崩されてしまうので、自然の法則として、そのようなことが起こるのを避けようとするのです。
すなわち水が氷になる時には、水の中に含まれていた異物をできるだけ排除し、水分子だけで六角形の美しい結晶構造を作ろうとするのです。
ポラック博士の実験は室温で行われているので、水は液体の状態にあり、冷やされて氷へと凍っているわけではありません。
ですが、ガラス面などの親水性物質の表面の近傍においては、液体でありながら、結晶のような構造を持った、特殊な水の「相」ができるのです。
この領域は、当初はさまざまな物質を排除する性質があるということから、「排除層」と呼ばれました。ちなみに「排除層」よりも、親水性表面から遠く離れたところにある水は、普通の液体の水であると考えられます。それを「バルクの水」と呼びます。
また「排除層」が形成される仕組みとして、当初は、一つの水分子を「双極子」(一つの分子の中にプラスの極とマイナスの極があるものを双極子と呼ぶ)として捉え、親水性の物質表面と双極子を構成する水分子が電気的に作用し合って結合し、さらにそれらの水分子に別の水分子が電気的な作用で結合していくという「双極子説」が考えられました。
しかしながら、「排除層」の電位を測定してみると、正味マイナスの電位を持っていることが分かり、このことは「双極子説」では説明できませんでした。
氷の構造などをよくよく考えてみた結果、ポラック博士は、氷の結晶構造から、一部の水素イオンを取り除いてできる構造が、この「排除層」の性質をよく説明することができるということに気付きました。この構造は、六角形の蜂の巣状の構造をした平面が積み重なってできています。
氷ほど強固な構造を作ることはできませんが、それでもランダムに水分子が熱運動している「バルクの水」と比べるとはるかに安定した層構造を形成することができます。
この六角形の蜂の巣状の構造をした平面が積み重なった構造こそが「排除層」の構造であり、これこそがすなわち『第四の水の相』なのです。そしてこの構造から直ちに、「排除層」は正味マイナスの電荷を持つ、ということが導き出されてきます。
ちなみに「排除層」から離れた遠くの部分にある水は「バルクの水」と呼ばれ、「排除層」のマイナスの電荷と同じ量のプラスの電荷を保持することになります。
この六角形の蜂の巣状の構造から導き出されるもう一つの事実は、『第四の水の相』の分子構造がもはやH2Oではない、ということです。実際にはH3O2であることが導き出されます。驚くべきことです。
さらに「排除層」すなわち『第四の水の相』に対して、光を当てると、「排除層」が厚くなることが実験的に示されました。可視光でも十分な効果がありますが、赤外光がもっとも効果的であることが分かりました。排除層が厚くなると言うことは、よりたくさんのマイナスの電荷を溜め込んでいるということを意味しています。
この構造は、電気的なエネルギーを溜め込んでいる「電池」であると見ることができます。実際、「排除層」のマイナスと「バルクの水」のプラスの間に電線を繋いで、LEDランプを接続すると、ランプが光ります。
この水でできた「電池」は、既に述べたように、可視光や赤外光によって「充電」することができます。すなわち、『第四の水の相』によって、光で可逆的に充電することのできる充電池が作られることになるのです。
『第四の水の相』によって充電されたエネルギーは、電気的エネルギーのみならず、運動エネルギーなどの他のエネルギー形態へと変換することもできます。詳細は述べませんが、私たちの体の中の毛細血管においては、血液の中の『第四の水の相』によって充電されたエネルギーが、血液を流す力、すなわち運動エネルギーへと変換されている可能性があります。
そして心臓のポンプ作用に加えて、毛細血管における『第四の水の相』に基づくエネルギー変換が行われて初めて、私たちの体の中で、全身を巡る血液循環が成立していると考えられます。
水の結晶、水からの伝言
ポラック博士の講演会の後半のセッションのタイトルは「『水からの伝言』と『第四の水の相』」でした。
冒頭から、ポラック博士は江本勝会長の写真と結晶写真のスライドを映し出して、『水からの伝言』について触れてくださいました。そして以下の2点に基づいて、『水からの伝言』で示されている現象を科学的に説明しうる可能性について議論してくださいました。
『第四の水の相』は、バルクの水と異なり、比較的安定した形態を取ることができる。それに加えて、一つ一つの酸素原子が持つ酸化状態として、-2、-1、0、+1、+2の5通りを考えることができる。これらの仕組みにより、『第四の水の相』自体がコンピュータのメモリのように、さまざまな情報を保持することができる可能性がある。
『水からの伝言』では液体の水を凍らせて氷を作り、その結晶構造を観察しているが、液体の水は氷になる過程で必ず『第四の水の相』を通過する。
そして『第四の水の相』で記憶された情報は、氷となった後も、そのまま保持される可能性が高い。
そのため水に含まれていたさまざまな情報を反映した形で、氷の結晶がさまざまな形を示すことが考えられる。
ポラック博士が講演で話される内容としては、いずれも極めて新しい情報だと思います。特に1つ目の「酸素の酸化状態が5つあり、それらによって水がメモリとして働く」という説は、公開されているポラック博士の講演ビデオの中でも、私はまだ見たことがありません。
科学の分野でブレイクスルーとなるような研究を
講演会の最後に、ポラック博士はIVSすなわち「Institute for Venture Science」(直訳すれば、「ベンチャー科学協会」)の話をされました。
このトピックスは、「過去100年前には、電磁気学や量子力学、相対性理論、原子核理論などの実にたくさんの科学の分野でブレイクスルーとなるような研究が行われていたが、現代においては、それらに匹敵するような、人々の世界観を一変させるような研究がほとんど行われていない。これは何故か」という問題提議であり、さらに「現代科学の世界」、あるいは「現代の科学者の世界」におけるこの深刻な問題をどのように解決したら良いか、その解決策の提示でもあります。
それは何故かと言えば、現代の科学者たちは、既得権益あるいは利権の構造の中に絡め取られてしまっているために、研究資金を得る上で、どうしても安全な研究、既存の概念を壊さないような研究をすることになってしまう。そのため革命的な、世界観を変えるような研究が生まれにくいということです。
この状態を打破するためには、既得権益の構造に縛られることのない独自の資金提供機関を作ることが必要であり、それこそがこのIVSという仕組みなのだということです。
これは私としても非常によく分かる議論です。
ポラック博士は勿論、一人の科学者としても超一流ですが、自分が関わっている分野のみならず、科学全体、あるいは科学者の世界全体を見渡して、よりよい世界を創り上げていくためにはどうしたら良いかということを、日夜、真剣に考えてくださっています。
ポラック博士は実に尊敬すべき科学者です。私としても今回、ポラック博士を日本にお招きすることができて、こうして多くの日本の皆様にポラック博士のお考えや人となりに触れて頂くことができて、とても光栄に思っています。
ポラック博士の再度の弊社訪問:結晶写真撮影体験
講演会とセミナー終了後の、翌4日(月)に、ポラック博士夫妻は再び、弊社を訪問され、弊社の研究所にて結晶写真の撮影体験をされました。
あらかじめ「愛感謝」という文字を見せた水を凍らせておきました。そしてこの日は、冷凍庫から一枚ずつ、シャーレを取り出して、シャーレの中で凍った氷の姿を光学顕微鏡で観察して頂きました。
ポラック博士が撮影した結晶写真は、6角形の美しい形をした結晶で博士もとても喜んでおられました。
最後に弊社スタッフの面々と一緒に、集合写真を撮影しました。
成田空港へ向かう車中にて、今回の来日イベントのために制作した会報誌『I.H.M. WORLD』の別冊「第四の水の相・特集号」を手に持ってもらい、写真を撮影しました。
この特集号は勿論、日本語で書かれていますが、その中身の概要について、ポラック博士に説明し、博士はとても喜んでくださいました。その他、車中でいろいろな話をしましたが、とても名残惜しい感がありました。
成田空港のカウンターで、今回最後の記念写真を撮影しました。愛にあふれた素晴らしいご夫婦でした。こうして親しくお付き合いをさせて頂くことができて、私としては、ただただ大変光栄なことと申し上げる他、ありません。
皆様方におかれましては、ポラック博士から学んだ事柄を、最大限、お仕事やご研究、あるいは生き方などに活用していただければ、私としてはそれ以上の喜びはありません。
また、「ポラック博士からのメッセージ」や「水の真実の姿についてのメッセージ」を、皆様お一人お一人を通じて、さらに多くの方々にお伝えいただければ、大変ありがたく存じます。
今回の来日イベントを記録したDVDを制作予定です。4月末から5月にかけて完成する予定ですので、さらに多くの方々にお伝え頂くためのツールとして、ご購入いただければ、これまた大変ありがたく存じます。
最後になりましたが、ポラック博士の来日イベントを開催するに当たって、ご協力・ご支援を頂きました皆様方、そしてまた講演会とセミナーのそれぞれにご参加頂きました皆様方に、深く深く感謝申し上げます。
ありがとうございました。